Design

デザインについて

バテンレースの特徴のひとつが、自由なデザイン。型紙にブレードの太さでベースの図柄を描き、間をさまざまなかがり模様で埋めていきます。繊細でありながら懐かしみを感じさせる、手仕事の味わいを伝えるデザインも、バテンレースの大きな魅力です。

図案

バテンレースでは小さなドイリーから布を組み合わせた大きな作品まで、すべてブレードの主線で描いた形と、その隙間を埋めていく、かがり模様で構成されています。
基本的に図柄は自由に作ることができますが、ブレードの端の始末などが重なりすぎると、ふわっとした風合いのある、しなやかな作品には仕上がりません。美しい仕上がりにするために、デザインにも、職人の経験が生かされています。

型紙

バテンレースは、紙にペンなどで描いた図案を台紙に書き写し、その台紙にブレードをしつけ糸で縫い付けながら形を作っていきます。
経験を積んだ職人になると、下絵なしでブレードを自由に象りながら模様を描いていくこともできるようになります。
くるくると巻いた一筆書きのようななめらかな曲線には、バテンレースならではの素朴な温かみが感じられます。

かがり模様

バテンレースの美しさの要となるのが、繊細なかがり模様。いくつかの基礎となる模様をベースに、さまざまなアレンジを加えながら模様が生み出されていきます。
ベースのブレードの形が同じでも、かがり模様の組み合わせによって、全く違った表情の作品がうまれるところも、バテンレースの面白さです。
基本的なかがり模様をいくつかご紹介します。

七宝(しっぽう)かがり

千鳥(ちどり)かがり

三本束ね(さんぼんたばね)かがり

リング

くもの巣かがり

千中(ちなか)かがり

格子(こうし)かがり

吉田バテンレースでは、明治時代から受け継がれてきた図柄をベースに製品を作り続けるとともに、時代にあった感性を取り込みながら、新たなデザインの製品作りにも取り組んでいます。